
先日、ワインリストが一部リニューアルされ、
ソムリエ太田のお勧めワインに甘口のワインも加わりました。
お食事に合わせて是非!!
とは言えませんが今回は〆のデザートと一緒に味わって頂きたい
そんな貴腐ワインをご紹介いたします。
貴腐ワインとは腐敗してしまったように見える干しぶどう状態の
非常に糖度の高いぶどう『貴腐ぶどう』から作られる最高級の甘口
ワインです。
ぶどう1本の樹からグラス1杯しかワインを造ることができないため
大変高価になります。
貴腐ぶどうが造られる上で大きな役割を果たしているのが
ボトリティス・シネレア菌と呼ばれる菌です。
この菌は別名、灰色カビ菌と呼ばれ、熟成途中のぶどうに付着して
腐らせるため、ぶどう生産者を困らせる厄介な菌なのですが、ある一定の
気象条件が整うと思わぬ好影響をもたらします。
その条件とは、夏の間晴天の日が多く9月から収穫するまでの間、
朝もやが立ち午後になったら晴れるというものです。
このような気象条件で成熟した果皮の薄い白ぶどうの表面に貴腐菌が
繁殖すると、果皮表面のロウ質が溶かされて、そこから果実の水分が
蒸発します。
すると、ぶどうはエキスだけが凝縮した状態の非常に糖度の高い干しぶどうの
ような状態になるのです。
そのため収穫前に雨に降られて実が落とされてしまったり水っぽくなってしまったり
したらその年の収穫は台無しになってしまうので生産者は天気とにらめっこしながら
もう少し置こうか、今日収穫してしまおうか、ハラハラしながら収穫にあたるそうです。
そんな貴腐ぶどうから造られる貴腐ワインは極甘口であり、蜜のような濃厚さと
コクを併せ持つ芳香豊かなワインで特にデザートワインとして珍重されているのです。
ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、ハンガリーのトカイ、フランスのソーテルヌは
世界三大貴腐ワインと呼ばれています。
その歴史は古く、いずれも戦争だったりぶどうの収穫許可が下りなかったりと
収穫時期が遅れたことにより偶然出来上がったまさに奇跡のワインなのです。
界ASOではフランス、ボルドーの南東に位置するソーテルヌ地区の一級貴腐ワイン
『シャトー・ギロー』『シャトー・リューセック』をご用意していいます。
あの有名な貴腐ワインの王様『シャトー・ディケム』が造られる土地としても有名な産地です。
黄金色に輝く奇跡のワイン!!一度飲んでみる価値ありです!!
写真と文章 : 大羽 舞 (料飲課)
